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みんなやじるしになって

いっぽ外へでれば 暴風

木の葉、枝、花、草、雲、からす

みんな やじるしになっていました

あちらを こちらをさしていました

あの川や、あの土地、

あの子狐の身の上におきた

真実を 知ってしまったように

そうして風に教えていました

あっちへむかってくださいと

いそいでいそいでお願いします

風が 夢中でかけていく

姿のみえないわたしでも

きっとなにかを救ってみせます

ふるえる木の葉のゆびさきとの

千のゆびきりげんまんが見えた

風の吹く日は 私も あの人も 

あのお母さまも ちいさいあの子も

みんな きっと矢印になって 

懸命にどこかをさしている

それが 風のあなたには見えて 

すべてにふれて はしっていく

季節に花を

咲かせながら

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