高橋リサ
2019年12月13日
『或るガイドの話から』道新夕刊コラムNo.18
小さかったあのとき・・風物は三人称じゃなくて、わたしそのものだったきがする。いつからか、自分のいる場所に根をおろすのにも、意思と覚悟が必要になってしまっていた。故郷が好きだからこそ、故郷の記憶・歴史を語る方々もきっといらっしゃる。そして、故郷を語る活動を通して、土地との関係...
高橋リサ
2019年10月2日
『後輩ケンジへ、 石川啄木拝』道新夕刊コラムNo.17
命日は、ことばが、息を吹きかえす日。 文学館長の一言は、一夜をやさしく包んでくれた。 しんではいない、なくなってはいない。 (北海道新聞 夕刊みなみ風 リレーエッセイ「立待岬」2019年9月30日掲載) 『後輩ケンジへ、 石川啄木拝』...
高橋リサ
2019年8月3日
『ほしまつりに想う』道新夕刊コラムNo.16
道南たなばた。前月7日、わがやにも、たくさんのこどもたちが来てくれ、用意したお菓子が早々に売り切れました・・。変化しながら続いてきた、ふるさとの風習。いっそう美しい形で、残されていくことを願っています。 (北海道新聞 夕刊みなみ風...
高橋リサ
2019年4月27日
『啄木忌』道新夕刊コラムNo.14
4月13日は、石川啄木さんの命日。 「東海の 小島の磯の白砂に われ泣きぬれて 蟹とたはむる」 函館を愛してくださって、ありがとうございます。 故郷にいたくってもいられない時代に、その歌は光ります。 (北海道新聞 夕刊みなみ風...
高橋リサ
2019年2月22日
『ちんちん電車』道新夕刊コラムNo.13
右折しようとした時、背後に迫った「ちんちん電車」。でも、彼が鳴らした警笛は、あまりに優しいメロディーでした。ここは電車と車と人との間に兄弟のような絆を成立させる街。 いつか車のクラクションも、あんな愛のある言葉をもちたい。 (北海道新聞 夕刊みなみ風...
高橋リサ
2019年1月1日
謹賀新年
(Photo by Peter Ruthven-Stuart-san) 新年。皆様が、何処にいても何があっても、大切にしたいことを大切に、守りたいものを守り、忘れられないものを忘れずに生きて行くことができる、尊い一年を送ることができますよう、心からお祈り致します。...
高橋リサ
2018年12月21日
『野の聖、慶念坊』道新夕刊コラムNo.12
今年最後の掲載となりました。毎度大切な出来事を思い出させて頂き、綴らせて頂き、温かなご感想を頂き、本当に、有難うございました。 宮城県涌谷町のやまあいに、その方のお墓はありました。「慶念」さま・・・五十三人の慈父。そして私の、心の中の父。 (北海道新聞 夕刊みなみ風...
高橋リサ
2018年10月22日
『経験のメタモルフォーゼ』道新夕刊コラムNo.11
不可逆的な出会い…それを経験する前の自分には、もう戻る事ができない程の経験。 あの停電の日に見せられた光景と風景。「本当の恵み」はそこに有るのに。 現代を生きる私達は、それを享受するすべを、学び損ねて生きてきた気がした・・・。 (北海道新聞 夕刊みなみ風...
高橋リサ
2018年8月27日
『ものがたりを結ぶ』道新夕刊コラムNo.10
10回目となりました。貴重な機会に感謝いたします。 (北海道新聞 夕刊みなみ風 リレーエッセイ「立待岬」2018年8月27日掲載) 『供養灯ろうのともる町で』 去年の冬。ある娘さんとお会いした。物語の創作が好きで、設定や人物、書き出しがどんどん浮かぶ。でも、自分で納得できる...
高橋リサ
2018年7月2日
『供養灯ろうのともる町で』道新夕刊コラムNo.9
たった一度でも十分だった。 ほんとうの魂が宿る風景は、胸に刻みつく力を持つ。 大沼湖水まつり。ふるさとのまつりと聞いて、私のまぶたに浮かぶのは、あの祈りの光景です・・。 (北海道新聞 夕刊みなみ風 リレーエッセイ「立待岬」2018年7月2日掲載) 『供養灯ろうのともる町で』...